私は社内で情報システムの構築や管理・運用などの業務に携わっています。
ひとくちに情報システムと言っても範囲は様々でなかなか利用者には見えにくいものです。
特に基幹システムと言われる社内業務の根幹部分を支えるシステムの場合、利用者は機能の一部しか使わないため全体像はなかなか見えません。
情報システムには、他にも社外からの不正なアクセスを防ぐファイヤーウォールや迷惑メールフィルターなどのセキュリティシステムや、皆が使っている社内ネットワークなど、正常に動いていることが見えにくい機能はたくさんあります。
これらのシステムは普段使っている分には動いている事が「あたりまえ」であるために、その価値は見えにくいものです。
今年のはじめにファイルサーバーが停止するトラブルがありました。メーカーの修理が完了するまでの2,3時間は仕事が進まず、社内で混乱が起きました。
他にも、社内LANでデータループが起きた際にはサーバーへのアクセスが極端に遅くなり、解決まであちこちで悲鳴があがっていました。
このようなことから実感したのは、情報システムは電気や水道などのインフラと同じで、普段使う分には特にありがたみを感じることも少ないけれども、一旦トラブルが発生し動かなくなることで初めてその価値が見えるということです。
昔に比べてITに対する世の中の依存度が上がっている現在、これらの「あたりまえ」を維持するための日々の業務は一層重大になっています。
そして、それだけにとどまらず、より使いやすい「あたりまえ」を作ることが情報システムに携わっている者の使命ではないかと感じています。