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新鮮な目線①『宇宙航空研究開発機構』へ

 オオスミの新人5名が、5月に社会見学を行いました。3施設を見学してきた模様を昨年に引き続き「新鮮な目線」というタイトルでブログに連載させていただきます。

 今年のトップバッターは、川村、千葉、二宮の3名で、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の見学レポートをします。

JAXA の正式名称を知っていますか?

JAXA hayabusa.JPG 正式名称は意外と長いのですが、宇宙航空研究開発機構 (Japan Aerospace eXploration Agency) です。北は北海道、南は鹿児島まで日本全国に複数の施設があり、今回は神奈川県内にある相模原キャンパスを訪問しました。

 JAXA相模原キャンパスでは、ロケットや衛星の模型はもちろんロケットの実物が展示されていて、興味深い時間を過ごすことができました。模型とは言えど、迫力があり童心に戻った気分で見入ってしまいました。

 また、探査機等におもちゃのロボット技術や折り紙法といった、一見宇宙と関係のないような技術が大きく関わっていたり、AI が導入されていたり、近年の宇宙技術が幅広い視野で発展・進歩している現状を知りました。

目の当たりにした既成概念を打ち破る発想

JAXA sanpurukap.JPG 数ある展示物の中で、私達が共通して非常に興味を持ったものは、大気圏突入技術です。この技術は、はやぶさから分離したサンプルカプセルを地球に安全な状態で回収する日本独自の方法です。宇宙のサンプルを持ち帰る最大の壁は、地球の大気圏です。大気圏突入時、カプセルの温度は太陽の表面温度をはるかに超え、摂氏1万度に達します。しかし、地球上にはこの温度に耐えられる物質は存在しません。

 では、どうするのか?なんと、熱に耐えさせるのではなく、カプセルを取り巻くプラスチックを大気圏突入温度により溶かしてガス状にし、そのガスでカプセルを覆わせて1万度の高温から守り地球上に届けるとのことでした。相模原キャンパスにはその成功したサンプルカプセルの実物が展示されていて、形も残っていました。

    川村:発想がすごいと感じました!プラスチックのガスは有毒というイメージがあり、それを使用するとは思いつきませんでした。
    千葉:「宇宙では全て計算通りに物事が生じる」という言葉が印象的でした。入念な計算やシミュレーションによりはやぶさのカプセルも無事に帰還したのです。日常生活ではありえないような、宇宙ならではの不思議な感覚を体感しました。
    二宮:地球上では検証(再現)できる環境がない為、ぶっつけ本番で試すしかありません。しかし、サンプルに傷をつけることなく無事に地球に届け、成功させる日本の技術の高さ・精密さに驚きました。
 既存の固定観念ではなく、柔軟な発想により宇宙技術が発展していることを実感できました。はやぶさ2は2020年に帰還予定で、此方も無事に帰還するのか、そして新たにどのようなことが分かるのか、とても楽しみです。

プロフェッショナルとして

 このようにJAXAが宇宙分野のプロフェッショナルとして、技術を追求している姿を垣間見ることができました。
 私たちは環境分析という分野で、お客様に正確なデータを提供する立場です。その分野のプロフェッショナルとして、必要な知識や技術を極めていきたいです。

調査第一グループ 川村
調査第二グループ 千葉
分析技術グループ 二宮