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業界全体の技術向上のために

 kigu.jpg私は分析技術グループに属し、お客様からお預かりした試料をあらかじめ決められた方法(公定法)等で分析し、値を報告することを主な業務としています。 また、あわせて技術の向上のための技術検討も行っています。

分析を行う上での課題やアイディアを題材に

 分析を行っていると、「こういう所が困る!」「どうしたら精度をあげられるか?」といった課題や、「この報告を応用できないか?」といったアイディアが出てくることがあります。分析技術グループでは、こういった課題の解決法や、技術の向上のための検討を常に行っています。
 そして、環境計量証明事業の業界では、環境測定分析に携わる会社が集まり、事例や研究の成果を定期的に発表し、情報共有をして業界全体の技術向上を図っています。

事例発表会や環境セミナーでの発表

 2012年の話になりますが、私はオオスミの代表として「ICP-MS*法における高感度ひ素、セレン測定方法の検討」と言う題目で神奈川県環境計量協議会主催の技術事例発表会と、日本環境測定分析協会主催の環境セミナーで発表しました。
 *ICP-MS:誘導結合プラズマ質量分析計

資料.png  これは、試料にアルコールを加えると砒素とセレンのICP-MSでの信号強度が増加するという性質があるので、これを上手く用いて、砒素とセレンをさらに高感度に測定することが出来ないか?という検討です。結果、試料の濃度値には影響を与えず、高感度で測定できる可能性が示唆されました。
 すぐに実用化というわけにはいきませんが、いつかこの結果を活用できる時が来るかもしれません。

業界全体の技術を伸ばすために

 技術検討は、分析業務の合間に行っていますが、繁忙期にぶつかる時は、大変苦労します。でも、オオスミだけではなく、分析業界全体の技術を伸ばす為に役立つと思うと、発表を終えたときは達成感でいっぱいになります。

分析技術グループ 関