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女性作業環境測定士が行く

 作業環境測定士の仕事に携わりたいと、オオスミに転職して早いもので10年が過ぎました。以前勤務していた研究所で作業環境測定士の登録講習を担当することになり、資格を取ろうと考えたのが作業環境測定士を目指したきっかけです。

現場を知りたい・・50歳の転職

 栄養学研究室助手からいつのまにか労働衛生学研究室助手へ、そして机上でなく現場を知りたいという思いから、環境計量の会社を目指そうと考えました。子育ての最中で時間がとれなかったこともあり、資格を取れたのは40歳を過ぎてからです。genba.pngそこからまた時間が経ち、50歳の転職だったので随分無謀だったと思います。

 作業環境測定は、作業場の環境を把握し、労働者の健康障害を防止することを目的として実施します。働く方々の健康障害を予防するため、職場における有害物の存在状態を測定し、職場環境が良好であるか、改善措置が必要であるかを評価するために行うものです。その仕事を担うのが作業環境測定士です。

作業者の方の健康を守る

 作業環境管理の流れをイメージで表すと以下のようになります。


 まず、対象となる単位作業場所を測定(分析)し、管理濃度に基づいて測定結果の評価を行います。改善が必要と評価された場合、作業環境測定士は設備、作業方法の見直し等の対策を提言します。ここで一方通行ではうまくいきません。作業環境測定士と職場の管理者あるいは作業者(労働者)が連携し、より良い作業場になるよう、改善を行います。

 良好でない環境こそ、作業環境測定士が作業者とともに対策を考えていくことが大切になります。何より作業者(労働者)の健康を守らなくてはなりません。

 作業者の方から「作業方法を工夫しました」とか「マスクを着けて作業しています」など、嬉しいお話を伺うことがあります。「対策を試みた結果、環境が改善されてよかった」と言われることは、作業環境測定士にとってかけがえのないやりがいに繋がります。実際の現場に出て、大変なこともありましたが辛いと思ったことは一度もありませんでした。

女性作業環境測定士が増えてほしい

 作業環境測定士という資格は、知らない方が大半だと思います。先日も友人と作業環境の話をしていたのですが、大学で勉強し作業環境測定士の資格を持っていることに、その時気付いたそうで、少し残念な気がします。

 作業環境測定は、女性でも比較的、携わりやすい仕事なのではないかと思います。もっと、資格の存在を知ってもらい作業環境測定に携わる女性が増えてほしいと思います。 そして、作業者の方が半年に一度の測定で、作業環境測定士に会えることを楽しみにしてもらえると嬉しいなと思います。

調査第二グループ 金子