2016年06月27日

『トリクロロエチレン』産廃基準値が改正されました!

 環境省より「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令」が平成28年6月20日に公布され、トリクロロエチレンについて特別管理産業廃棄物の判定基準、廃棄物最終処分場からの放流水等の基準等が改正されました。
【平成28年9月15日施行】

改正の概要

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部改正

トリクロロエチレンについて特別管理産業廃棄物に該当するものとして環境省令で定める基準は、以下の表に適合しないことに変更されました。

廃棄物の種類 基 準
指定下水汚泥関係
(規則第1条の2第5項関係)
指定下水汚泥又は指定下水汚泥を処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ以外) 0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)
指定下水汚泥を処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ) 1mg/L以下
(現行3mg/L以下)
廃油関係
(規則第1条の2第10項関係)
廃油を処分するために処理したもの(廃油、廃酸又は廃アルカリ以外) 0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)
廃油を処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ) 1mg/L以下
(現行3mg/L以下)
汚泥、廃酸又は廃アルカリ関係
(規則第1条の2第11項関係)
汚泥若しくは汚泥、廃酸又は廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ以外) 0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)
廃酸又は廃アルカリ若しくは汚泥、廃酸又は廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ) 1mg/L以下
(現行3mg/L以下)


金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令の一部改正

①産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物を最終処分場に埋立処分する際に当該産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物に含まれるトリクロロエチレンの基準は、以下の表のとおり変更されました。

廃棄物の種類 基 準
汚泥又は指定下水汚泥若しくはこれらの産業廃棄物を処分するために処理したもの

(判定基準省令第1条第8項、第3条第12項関係)
0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)

②産業廃棄物を海洋投入処分する際に当該廃棄物に含まれるトリクロロエチレンの量の基準は、以下の表のとおり変更されました。

廃棄物の種類 基 準
有機性汚泥又は動植物性残さ(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第1項、第4項関係)
0.1mg/kg以下
(現行0. 3mg/kg以下)
無機性汚泥(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第1項、第2項関係)
0.01mg/L以下
(現行0.03mg/L以下)
廃酸、廃アルカリ又は家畜ふん尿(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第3項、第5項)
0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)

一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令等の一部改正

廃棄物最終処分場から排出される放流水の基準及び廃棄物最終処分場周縁の地下水基準、安定型最終処分場の浸透水の基準について、トリクロロエチレンに関するものは、以下の表のとおり変更されました。

  基 準
放流水基準(管理型) 0.1mg/L以下
(現行0.3mg/L以下)
地下水基準(全処分場共通)

浸透水基準(安定型)
0.01mg/L以下 (現行0.03mg/L以下)

 詳細は環境省の「「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令等の公布について」についてのページをご覧ください。

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