私はゴルフを趣味にして30年になります。滅多にあることではありませんが、非常にすばらしい景色のコースでプレーしている時に強いにおいがしてくることがありました。この原因として私が頭に描いていたのは「近くに養豚場などがあるのだろうなー」ということでした。
ある日、私は友人と初めて行ったコースでゴルフをしていました。
リゾートコースで非常にすばらしい施設と景色、天気も晴天でいうことはありませんでした。ところが、またあのにおいがしてきたのです。
私は友人に「近くに養豚場でもあるのかなー」と言いました。すると友人が「違うよ！このにおいは近くの畑で散布している肥料のにおいだよ。」と教えてくれたのです。その友人は自分の家に畑を持っており、色々な野菜を栽培していて私が訪ねて行ったときには御馳走してくれたことがあります。そのため肥料のことなどに詳しくにおいについても知っていたようです。
友人のおかげで、すっきりした気分でその日のゴルフを終え、夜の宴会もおいしいお酒を飲むことができました。そして２日目の朝が来ました。明け方どしゃ降りの大雨で２日目は中止かなとあきらめていたのですが、予定のスタート時間が来るころにはすっかり雨はあがり青空まで出てくる状況になり、私たちは楽しくスタートしました。
そして感じたのです。前日のあの強いにおいが全くしないのです。2日目は友人と同じ組ではなかったので昼食時間に話をしたのですが、彼が言うには今朝の雨で飛散していた畑の肥料が地に落ち、地面がまだ乾ききっていないため飛散することがなく、におわないのだろうということでした。言われてみれば確かに養豚場などからのにおいであれば、これほど劇的ににおいが収まるとは考えにくく、彼の言うことに納得しました。
私たちが行う環境分析・調査・コンサルティング事業も、ゴルフと同じように、さまざまな視野で考え、新しい知識を得ながらやっていかなければと、あらためて感じました。
