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夏場は菌の増殖にご用心!

 sora.jpg夏場はさまざまな場所で細菌が増殖し、人への感染リスクが高くなる季節です。暖かく湿気の多いこの時期は、食中毒が発生しやすくなります。一般的に細菌の活性が一番高くなる温度は30~37℃程度(ちょうど日本の夏の気温)と言われています。

近年発症事例の多いレジオネラ症とは?

 レジオネラ属菌に感染すると、肺炎、高熱、呼吸困難、意識障害などを発症する可能性があります。近年このレジオネラ症の発症事例が増えていて、2013年は全国で1111件、オオスミ本社のある横浜市でも34件の発症が報告されています(平成27年度横浜市環境衛生業務実施計画より)。特に、お年寄りや病人などの抵抗力の弱い方が感染、発症しやすいようです。

 レジオネラ属菌は、土壌、河川などの身近な自然環境に生息しています。しかし、自然環境では菌数は少なく、浴場施設や冷暖房設備など、水や温水を循環利用している場所で増殖しやすい特性を持っています。そしてこういった設備は水しぶきが発生しやすく、息を吸った時に肺から感染することが知られています。furo.reikyakuto.png

防止することは可能?

 レジオネラ症はそういった設備の定期的な衛生検査、持続的な衛生管理をすることで防ぐことができます。 設備を検査し、衛生的に保ち、菌を付着させない、増殖させない、水しぶきが人にかからないような管理をしていくことが必要です。

衛生管理の順守が大切

 菌は目に見えるものではありません。人の集まる施設を管理する企業や団体が、定められた衛生管理を順守することが大事だと思います。
 しっかりと管理されている施設では、誰もが気持ちよく過ごすことができます。私も衛生検査を通して、お客さまやお客さまの設備を利用する多くの方に「安心と安全」を提供しつづけられるように日々努力したいと考えています。

 対象設備の適切な管理方法は「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(通称ビル管法)に定められており、他にも『第3版 レジオネラ症防止指針』(財団法人ビル管理教育センター)が参考になります。
 また、横浜市では環境衛生業務の実施計画(2015年度)の重点取組事項にレジオネラ症防止対策を推進することが掲げられており、「レジオネラ症を防止するための技術的管理指針(2008年)」が定められています。そのため横浜市では、立入り検査を行うこともあるようです。

分析技術グループ 石川