臭気指数(濃度)測定

匂いの「質」ばかりでなく、「強さ」を測定します

臭気指数とは、人間の嗅覚によってにおいの程度を数値化したもので、特定悪臭物質(22物質)以外の臭気を発するすべての物質が対象となり、臭気の質ではなく、臭気の強さで評価するものです。
「良いにおい」と感じられるものでも、その臭いの強さが高いほど臭気指数(濃度)は高くなります。 定期的な測定の義務はありませんが、各地方自治体の長が指定した規制地域内のすべての工場・事業所が規制対象となっており、周辺環境に配慮した取り組みが求められています。

臭気指数(濃度)とは

臭気指数とは、人間の嗅覚によってにおいの程度を数値化したものです。 においのついた空気や水をにおいが感じられなくなるまで無臭空気(無臭水)で薄めたときの希釈倍数(臭気濃度)を求め、その常用対数を10倍した数値で表します。

   臭気指数=10×Log(臭気濃度)

臭気を100倍に希釈したとき、大部分の人がにおいを感じられなくなった場合、臭気濃度は100、その臭気指数は20となります。なお、臭気を30倍に希釈したときの臭気指数は15、臭気を10倍に希釈したときの臭気指数は10となります。

臭気指数(濃度)の測定

臭気指数(濃度)の測定は、 敷地境界線や気体排出口の場合、三点比較式臭袋法という人の嗅覚による測定方法で行います(排出水の場合は三点比較式フラスコ法)。
工場や事業所などで試料採取を行い、試料を分析室に持ち帰ります。
3個の無臭空気を入れた「臭い袋」を用意し、そのうち一つに試料を入れて「臭う」「臭わない」の判定をする方法で、6人以上の正常な嗅覚の人が判定にあたります(写真参照)。
試料を希釈しながら判定を繰り返し、臭いを感じなくなるまでの希釈倍率に基づき臭気指数を算出します。

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三点比較式臭袋法による判定試験の実施