春から"ニオイ"は目立ちます!
~臭気判定士 相馬秀樹インタビュー後編~
特にこれから注意と対策をしていかないといけない業界とは?
ーー事業を通じて近隣への配慮がいまの時代、特に必要になってきていることをお聞きしましたが、会社の「社内」で起こるニオイの問題も多いと聞きました。
相馬|
春は気温や湿度の変化が大きく、環境の影響で職場内の臭いに関するクレームも増える時期です。身近な例としてまず多いのは、食事やお弁当のニオイです。気温が上がると、食べ物のニオイが職場内に広がりやすくなります。特に、魚や濃い香辛料を使った料理は、「昼休憩後に臭いが残る」といったクレームが出ます。 午後イチの会議室が臭うとか。
このような状況が、従業員の集中力や生産性の低下につながる恐れがあります。特に花粉症の季節は、換気のために窓を開けにくいこともあり、さらに対応が難しくなってしまいます。
ーー確かにこれ「職場のあるある」ですね。
相馬|
次に多いのが更衣室の臭いです。ある会社では、長期間放置された汚れた靴や湿った衣類が原因で、更衣室が臭いというクレームがありました。カビ臭によってアレルギー症状を訴える従業員が出たケースまであります。
さらには、来客が社内を通る際に更衣室の臭いに気づいて、会社自体の印象を悪くしてしまったと嘆いている総務部長もいらっしゃいました。
ーーもはや社内だけの問題ではないですね。
相馬|
すごく重要なことなんですが、対応もすごく難しいです。パーソナルなことでもあるので、安易にこのニオイを指摘してしまうと、意図せず同僚間の関係がギクシャクしてしまうこともあって、慎重な配慮が求められます。
ここでも『においの専門家』が入っていった方が、皆さんがこれらの問題を真摯に捉えてくれます。
ぜひ一緒に快適な職場環境を目指しましょう!
ーーここまでお聞きしてきたら、業界や地域などに関わらず、誰にでも関係する身近で重要なことだとあらためて認識しました!この話は、ひとりでも多くの人に知ってもらいたいですね。
後編おわり
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