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シンガポールだより⑥ ごみのポイ捨ては『罰金』と『ごみ収集の刑』

 シンガポールに住んでいるという話をすると、よく言われるのが、「ガムが禁止なんでしょ?!」と「ごみのポイ捨てに罰金があるんだよね?!」の2つです。でも、実際はどうなの?と気になる方もいると思いますので、現地の様子をシェアしたいと思います。

ガムの持ち込みは罰金!

 シンガポールでは街をクリーンに保つために、チューインガムの製造、販売、持ち込みが禁止されています。旅行でうっかりガムを持ってきてしまったら入国できません!もし持ち込んでしまったら、なんと最大S$10,000(約100万円)の罰金刑となるそうです。実際には、もちろんガムは売っていないですし、ガムを噛んでいる人を見たこともありません。
 シンガポール人の知人に、今までに一度もガムを食べたことがないのか聞いてみたことがあるのですが、その方は、隣国のマレーシア(通勤している方もいるくらい近い!)に遊びに行った時に買って食べるよ、と言っていました。

ポイ捨ては『罰金』と『ごみ収集の刑』

1.jpg シンガポールではごみのポイ捨てに罰金があります。
 キャンディの包み紙などの小さな初犯の場合は、罰金S$300(約3万円)なのですが、ドリンクの缶、瓶のポイ捨ては悪質な行為と見なされ、法廷事項となります。有罪判決になった場合、1回目はS$2,000(約20万円)、2回目はS$4,000(約40万円)、3回目以降はS$10,000(約100万円)です。

 また、罰金に加えて「Corrective Work Order(CWO:ごみ収集作業命)」という刑があり、街中で目立つ蛍光色のベストを着用して、清掃やごみ拾いなどを行わなければなりません。CWOはあえて公共の目立つ所で行わせるため、目にしたことがある人も多く、「あんな恥ずかしいことはしたくないから、ごみのポイ捨ては絶対にしない!」と聞いたこともありますので、一定の抑制効果はあるのかなと思います。
 ちなみに、National Environment Agencyのサイトには、ポイ捨て犯罪の大半は18~35歳の男性で、アイテムのトップは常に『たばこの吸い殻』であると書かれています。

街中にはごみ箱がたくさん

 シンガポールの街を歩いていると、いたるところにごみ箱が設置されていることに驚きます。こんなに置く?(笑)と突っ込みたくなるくらい多くて、5m間隔で設置されている道もありますし、5つくらい並んでいることも珍しくありません。分別用に複数置いているのかと思いましたが、全て一般ごみだったので、おそらくごみが溜まって溢れてしまわない様に、たくさん並べているのだと思います。

 

また、分別用に分かれているのはもちろんのこと、凝ったデザインのごみ箱もたくさんあるので見ていて楽しいです。
 ソーラーパネル付きで、その場で発電した電力で、捨てられたごみをその場で圧縮できるごみ箱も、街中にたくさん設置されています。ゴミ箱の数の多さやポイ捨てせずにごみ箱に捨ててもらおうという様々な工夫から、シンガポール政府の本気度が伝わってくる気がしました。

loudandpeaceflyer02.jpgのサムネイル画像"ごみ"と言えば、昨年に引き続きオオスミ主催で行う環境イベントの今年のテーマは「ごみ問題」です!(昨年は「食×環境」)
横浜市資源循環局政策調整部3R推進課長の津島氏による「数字で考えるヨコハマのごみ~謎を解く7つのキーワード~」など、7名のスピーカーによるプレゼンを予定しています。
 日時は2023年9月8日(金)11:45〜17:00
 場所は横浜市役所1階アトリウムにて
 申込不要&出入り自由のイベントですので、ぜひお立ち寄りください!
環境イベント『LOUD&PEACE』について詳しくはこちら




 経営企画室 平野