今年も猛暑!身近なリスク「熱中症」とWBGTの重要性
気象庁が2026年5月19日に発表した3か月予報では、6月から8月にかけて全国的に気温が平年より高く、今年も猛暑となるおそれがあるとされています。
近年、地球温暖化により私たちの暮らしにさまざまな影響が出ていますが、異常気象や自然災害などのニュースを今年も多く目にすることになるかもしれません。
そうした地球温暖化の影響の中で、最も身近で誰にでも起こりうる健康被害が、熱中症です。
1年間で熱中症により救急搬送された人数をまとめたものが下のグラフ※になります。令和3年以降、熱中症の被害者数は増え続け、令和6年では令和3年の2倍の人数に達しています。
職場における熱中症対策の強化
このような現状を踏まえ、昨年6月1日から職場における熱中症対策の実施にあたり、WBGTを活用した作業環境の把握が強く求められるようになりました。
具体的には、WBGTが28℃又は気温31℃以上の作業場において行われる作業で、継続して1時間以上、または1日当たり4時間を超えて行われる事が見込まれる作業を行う際に、
①熱中症の自覚症状がある作業者や、熱中症の恐れがある作業者を見つけた人が、その旨を報告するための体制を定めて関係作業者に周知すること。
②熱中症の悪化を防止するために、必要な措置に関する内容や実施手順をあらかじめ定め、関係作業者に対して周知すること。
以上2つを事業者に義務付けています。
WBGTとは
WBGT(暑さ指数)とは、熱中症を予防することを目的として人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい①湿度、②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標です。
この値を目安として、日常生活や運動に関する指針、熱中症予防基本対策要綱に基づくWBGT基準値などが定められています。
WBGTの注意点
屋外でWBGTを測定する際には、次の点に注意が必要です。
・黒球を日射に当てる
・地上から約1.1m程度の高さで測定
・壁等の近くを避ける
・値が安定してから測定値を読む
日向で作業を行う場合はこの条件下で測定した値をWBGTとします。
また、日向のWBGTを正しく評価するためには、黒球温度計を備えた測定器が必要です。
この他、熱中症予防基本対策要綱では、着ている作業着による補正値を追加したり、梅雨明け直後の暑さに体が慣れていない時期と、8月頃のように暑さに慣れてきた時期とでは、適用するWBGT基準値が異なります。
※環境省:屋外日向の暑さ指数計の使い方
オオスミとしてできること
ひとくちにWBGTと言っても、工場での作業環境の確認なのか、子どもが多く利用する公園の環境調査なのか、屋内の商業施設なのかでとるべきアプローチは異なります。
オオスミでは、その場所ごとの目的に寄り添い、最適な指標や測定方法をご提案しています。
温湿度の測定はもちろん、サーモカメラを使って「どこが熱源になっているか」を視覚的に特定したり、暑さ対策の前後を測定し、効果を比較・検証したりするなど、幅広い調査に対応しています。
例年以上の厳しい暑さが、これからの日本のスタンダードになっていくかもしれません。
実際に「建屋内の温度上昇により機械が壊れたから温度を測ってほしい」などの相談も近年いただいております。だからこそ、まずは今年の夏の状況をしっかりと数値化し、課題や原因を把握することで、来年、再来年のさらなる猛暑への備えにつなげてみてはいかがでしょうか。