250723hirano1.png カードゲーム「2050カーボンニュートラル」をご存じですか?
 このゲームは、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して、プレイヤーがそれぞれ異なる立場や役割で意思決定を重ねながら社会を動かしていく、体験型のシミュレーションゲームです。

 先日、オオスミでもこのゲームの体験会を開催し、社員11名が参加しました。
 体験会は、一般社団法人東京環境経営研究所(TKK)のご協力のもと、同団体に所属する2名の公認ファシリテーターの進行により実施されました。

ゲームの流れとルール

250723hirano.png 「2050カーボンニュートラル」は、プレイヤーが市民、企業、行政、NPOなど、異なる立場で意思決定を行いながら、カーボンニュートラル社会の実現を目指す体験型カードゲームです。
 時間の経過とともに、社会の経済や環境状況が変化し、それに応じてプレイヤーの行動も影響を受けていきます。

 ゲーム内では、住宅メーカーや電力会社、自動車メーカー、環境NPO、金融機関、政府といった多様なプレイヤーが登場し、それぞれ異なる目的や判断基準を持ちながら行動します。
 こうした設定は、現実の日本社会の構造をコンパクトに再現しており、プレイヤーは社会の縮図の中で、複雑な意思決定と他者との関係性に直面します。

 特に重要なのは、全プレイヤーが歩調を合わせて取り組まなければ、社会全体としての成果―すなわち2050年のカーボンニュートラル―を達成できないという点です。個別最適な行動だけでは限界があり、相互理解や連携、そして合意形成が不可欠です。
 また、経済合理性と環境対策の両立という、現実の企業活動において避けては通れない課題についても、深い気づきを得られるよう設計されています。

 こうした要素をゲームという形で体験することで、脱炭素社会の実現に向けて何が必要なのかを、楽しみながら「自分ごと」として理解することができます。
 まさに、学びと気づきの両面から優れたプログラムです。

カーボンニュートラル達成ならず...その原因は?

250723hirano2.png 今回の体験会では、残念ながら最終的にカーボンニュートラルを達成することはできませんでした。
 環境指標・経済指標ともに悪化するという、厳しい結果に終わってしまいました。

 その背景には、「他のプレイヤーがどのような意図を持って行動しているのかが分からない」「対話の時間が足りず、情報が共有されなかった」といった声が挙がりました。
 限られた時間の中で行動しながら、他者との信頼関係を築き、全体最適を目指す難しさが浮き彫りになりました。

 一方で、ゲームを通じて「コミュニケーションの重要性を再認識した」「普段の業務でも、自分の立場だけでなく他の視点を意識することが大切だと気づいた」「マネジメント層だけで実施してみたいと思った、また、オオスミ社員と関係会社の方々と合同で実施するのも社会全体が同じゴールを目指す上で効果的かもしれない」といった前向きなコメントも多く寄せられました。

オオスミでも取り扱いを開始しました!

 今回オオスミ社員が体験したカードゲーム「2050カーボンニュートラル」は、カーボンニュートラルの実現に向けた行動変容を促す体験型プログラムです。

 社員研修や環境啓発活動、SDGsの社内浸透はもちろんのこと、脱炭素経営を全社的に推進するうえでも非常に効果的なコンテンツです。ゲーム形式で楽しみながら、社会課題への理解や他者との協働、合意形成の難しさをリアルに体感できる点が大きな特徴です。

 オオスミでは、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」のワークショップ開催(公認ファシリテーターの派遣含む)支援も承っております。
 ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。


 経営企画室 平野(エコアクション21審査員、環境カウンセラー)