最近、お客様からより多くの試料を、より早く分析できないかという依頼が増えてきました。これらのご期待に添えるように、オオスミでは精度を維持したまま、より多くの試料を、より早く分析できるように連続流れ分析の導入を進めています。
流れ分析は、試料と試薬を装置のチューブ内で連続的に混合し、対象項目を定量する方法です。一つの装置で前処理から分析までの一連の作業を自動で行うことが出来ます(項目・方法により適用範囲は異なります)。
流れ分析には、連続流れ分析(CFA)とフローインジェクション分析(FIA)があり、共に2013年9月に JISK0102(工場排水試験方法)へ、その後2014年3月に環境省告示へ掲載されました。
オオスミで進めている連続流れ分析は、チューブ内に一定間隔で気泡を導入する方法です。気泡をはさむことによって試料と試薬が流れながら効率よく混合するので、反応が充分に進み、低濃度でも精度の高いデータを得ることができます。
この流れ分析によって、大量の試料を自動で分析することができるので、分析時間が大幅に削減されます。しかし、精度を保ちながら安定稼働するためには、少しの温度変化、チューブ内の微かな汚れも許されません。常に装置の設置環境を管理し、装置を清浄に保つことがとても重要となります。日々細かく気を配り、正確な分析結果をお客さまにお渡しすることこそ、分析者の腕の見せ所と言えるでしょう。