連載の2番手は、西村、大久保の2名で、港湾空港技術研究所の見学レポートをします。
港湾空港技術研究所は港湾・空港の設備など、それらが位置する沿岸域や海洋に関する研究を1946年から行っています。世界水準の研究を行うことで、世界に貢献することを目標としています。
主な研究開発課題とテーマ研究分野は、沿岸域における災害の軽減と復旧、産業と国民生活を支えるストックの形成、海洋権益の保全と海洋の利活用、海域環境の形成と利用です。
多々ある研究施設の中で海底流動実験水槽、沿岸化学物質メソコスム実験施設、干潟実験施設、大規模波動地盤総合水路を見学させていただきました。
■海底流動実験水槽
泥や砂などの海底堆積物が波によって巻きあげられた際の水質への影響を調べるための水槽です。海底堆積物が巻きあげられると、水が濁る、堆積物に含まれる化学物質が海水中に拡散するなど、海の環境変化に関係するので影響を把握する必要があります。この水槽では、振動流という海底での複雑な波の動きを再現することが出来るそうです。
■沿岸科学物質メソコスム
■人工干潟実験施設
新しく干潟を作るための研究をしている施設で、より自然の環境に近づけるために施設内に鳥や魚が飼育されていました。干潟は、生物のすみかとなるだけでなく、海水の浄化作用があります。最近は、この干潟が減少してきているので、人工のものを作るためにこの実験が行われています。
■大規模波動地盤総合水路
津波に関する実験を行っている施設で、最大で2.5mの津波を起こすことが出来、これだけの大きさの波を起こせるのは、世界でもこの施設だけだそうです。ここでは、津波の実験で鉄筋コンクリートの壁が破壊される映像を見ました。
港湾空港技術研究所では、津波のメカニズムや干潟の作り方などを研究することで、人々が安心して暮らせる環境づくりに貢献していました。
私たちも、「地球のドクター」として、さまざまな環境調査を通して地球に暮らす人々に安心と安全を提供していきたいと思いました。