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「頭」の見せ所 ~土壌調査計画~

 genba.JPGオオスミでは土壌汚染調査を行っていますが、一言で土壌汚染調査と言ってもその中にはいくつかの段階があり、一般的には土地履歴調査→調査計画→現地調査・分析→報告書作成と調査は進みます。

 土地履歴調査や現地調査については他の人のコラムにありますように、土地履歴調査における様々な見解現地調査でのノウハウがあり、技術者の「腕」の見せ所になっています。
 これに対し、調査における技術者の「頭」の見せ所は調査計画であると思います。

調査計画でできること

 調査計画の際に、技術者ができることはそう多くはありません。土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインでは、調査区画の設定にあたり、  ①調査対象地の最北端の地点を起点として定める。  ②起点から、東西南北方向に10m間隔で引いた線により格子状に調査対象地を区画する。 と定められており、このときに技術者ができることは、「起点を支点として10m間隔の格子(メッシュ)を回転させること」に限られています。

技術者の「頭」の見せ所

 しかし、このメッシュの回転が調査計画においては非常に重要なポイントになります。 四角形に近い敷地での調査計画では、技術者による差はあまり出ませんが、いびつな形の敷地だった場合、どのように区画を設定するかは技術者により異なります。

 たとえば、調査地点数を最小にするために区画を設定すると、建物に対して斜めに区画が設定されてしまい、土壌汚染があった場合、次段階の工事がやりにくくなってしまうこともあります。調査地点数を優先するのか、現地調査のやりやすさを優先するのか、次段階の工事を優先するのか、様々なことを考えながらどのような計画を行うかが、技術者の「頭」の見せ所となります。kukaku.png

技術者として・・・

 この他にも技術者にできることに区画の統合(隣接区画と合わせて130㎡以下であれば1つの区画とできる)というものがありますが、これもメッシュの回転次第で大きく変わってきます。
 また、区画内での地点配置についても技術者が「頭」を使うところです。
 事業全体のことを考え「後々の工程への影響を少なくし、かつ調査がやりやすく、加えてコストを抑える」このような計画をいかに立案するかが、技術者の本領を発揮するところであり、「頭」の見せ所なのではないでしょうか。

調査第一グループ 藤本(健)