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もち肌から大人になるとまるで疲労破壊

akatyan.jpg ワーキングママとして仕事に従事して数年が経ちました。復帰当初は、産休育休以前のように頭も体も上手く働かず、ブランクの大変さを実感しました。世の中大勢いらっしゃる先輩ママさん達は、すごいなと、毎日奮闘しています。

 そんな私の癒しは、子どものもち肌を触ること!
 もち肌は、皆様ご存じの通り、体内の水分量の違いによります。乳幼児は体に約80%くらいの水分を保持しているのに対し、成人になると約50~60%くらいと徐々に体内の水分量は減っていきます。そのためか、私のかつての若い肌はどこにいったのか...。そんなことを考えながら仕事をしていると、肌の劣化は、破壊分野でいうと、疲労破壊に当たるのかな、などと思ってしまいます。

疲労破壊とは

 さて、疲労破壊とは、材料が小さい応力(降伏応力より低い)を徐々に繰り返し受けたときに微小亀裂が成長し、破断される現象です。一般的な疲れ限度は、疲れ試験で用いられる10^6~10^7サイクル程度とされています。応力の方向や種類、もしくは、部材の種類、加工など様々な要因により、破壊形態は異なります。
 ひとつとして同じものはありませんので、実際に見分けることは経験と知識が必要不可欠の観察・解析となります。

お気に入りの破面

 材料の破壊原因調査のひとつに、破面解析がありますが、破面の状態には、起点箇所に見られるラジアルマーク(放射状模様)や引張応力による延性破面、粒界割れなど様々な形態で観察されます。

 私のお気に入りは、最終破壊位置に観察されるフィブリル様の延性破面です。応力負荷から部材が最後まで抗った状態であり、材料製造や品質などに関わった方々の多大なる努力の結晶なのだと思えるからです。

 誰しもすぐ壊れるものをわざわざ作ることはないと思いますが、不具合や予期せぬ出来事で壊れてしまうこともあります。その原因追及にオオスミとしてお手伝いできればと思います。

 分析技術グループ 鈴木(奈)