連載の3番手は、ピアノが得意な神奈川県出身コンビの濱口・山崎です。
三浦といえば、海!マグロ・松輪サバなど海の幸や、三浦野菜といわれる大根やキャベツ・スイカなど思い浮かべる方も多いと思います。半島3方が海に囲まれ温暖な地形が様々な特産物を生み出し、我々の心も高ぶらせてくれるような場所でもあります。私たちはそんな三浦にある「三浦バイオマスセンター」をレポートします!
もともと三浦市には、し尿や浄化槽汚泥を処理していた三浦市衛生センターがありましたが、老朽化により建て替えが必要になりました。そこで、農家から出る農残渣や水産残渣もあわせて処理のできる三浦バイオマス※センターが建設され、2010年11月から稼働が始まりました。
センターでは、し尿・浄化槽汚泥の他に農作物収穫残渣・水産残渣・下水道汚泥を受け入れています。そこから、メタンガスを生成して電気やお湯を作り施設の運用を行っています。
※バイオマスとは:生物由来の資源総称。近年では循環型社会の構築を目指す上で注目されています。
センターに運ばれた、し尿・汚泥は、まず砂や処理工程に適さない物質が取り除かれ、農作物収穫残渣・水産残渣の方は破砕機で細かく砕かれます。その処理が終わると、次はメタン発酵槽という大きなタンクに貯蔵されます。し尿や収穫残渣には有機物が多く含まれていて、メタン菌が有機物を分解することによってバイオガスが発生します。
メタン発酵槽の隣にはガスホルダーというバイオガスを貯蔵するための同じくらい大きなタンクがあります。ガスがタンクいっぱいにならないように調節する機能が屋根の部分についているそうです。
バイオガスは、その後発電機や温水ボイラを通り、電気やお湯といった使用可能なエネルギーを生み出すために利用されます。廃棄してしまう、し尿・汚泥や収穫残渣を利用して新しいエネルギーを精製することで資源を有効活用し、循環型社会に役立てています。
「Mバイオたいひくん」という商品を知っていますか?センターで生成、販売されているバイオマス肥料の名前です。「Mバイオたいひくん」は汚泥や農業残渣を発酵して作られていて、野菜や草木及びお花の成長に必要な窒素とリンが多く含まれています。特に葉モノ野菜の生育に適しているそうです。農家以外にも家庭菜園やガーデニングを行う一般家庭からも需要があり、隣の横須賀市から買いに来る方もいるそうです。また、東日本大震災の復興の際にも使用されていました。
センターでは、廃棄されるものを有効に利用して新たなエネルギーや肥料を作り出し、無駄の少ない循環型社会を作ることに貢献しています
分野は異なりますが、私たち新入社員もオオスミの一員として、日本や地球の皆様が安心・安全な環境で生活できるように日々精進していき、一人前の「地球のドクター」に早くなりたいと思います。